その話に過剰に反応した胡桃が、ガタッと席を立つ。
それがあまりにも動揺しているように見えたのか、その子たちは「やっぱり」と不機嫌そうにつぶやいた。
思わず私まで目を見開く。
胡桃と、颯太が……?
にわかには信じにくい話だけど、あり得ない話でもない。
一昨日は、私が倒れたあの日のことだ。
「違う!違うからね、茜ちゃん。あれはただ……っ」
焦ったように私に訴えてくる胡桃の目にはじんわり涙が浮かんでいる。
聞いてきた彼女たちよりも、胡桃は私に必死で否定をした。
「なによ。あたしたちには説明する気もないってわけ?」
「柳くんにまで優しくされて、調子に乗らないでよ」



