その反応に慌てて責めてるわけじゃないことを伝えて、もう一度彼女の頭を撫でた。
「ごめんごめん。ただ胡桃は颯太に何か言われて嘘ついただけだもんね?それが聞きたかったの」
「うん……ごめんね、茜ちゃん。昨日……、あのときね、」
眉を下げた胡桃がポツリと話し出す。
「胡桃、ちゃんと課題やりながら茜ちゃんのこと待ってたの。でも茜ちゃん、全然帰ってこなくて……」
「うん」
探しに行こうと思っていたときに、教室に胡桃を呼びに来たのが颯太だった、と。胡桃はそう言った。
男子に遭遇して気を失った私を保健室で寝かせているから行ってやってほしいと、そう颯太が胡桃に言ったらしい。
……自分に運ばれたことだけは内緒にしてくれとのオマケ付きで。