「トイラ、ずっとずっと一緒にいましょ。それが嫌なら私は今ここで死んだっていい」
「バカなことを言うな。今まで俺がやってきた事が無駄になるだろうが。それに、ユキには父親も仁も友達もいるじゃないか。その人たちを悲しませるな」
「でも私はトイラ一人いればそれでいい。後のことなんて何も考えたくないわ」
トイラは悲しみを帯びた目でユキをみつめていたが、耐えられないと視線をそらした。
口元を震わしながら、悲痛な思いでかすれた声を出した。
「ユキ、君がそんな奴だったなんて、とてもがっかりだ。俺は、そんなユキは……嫌いだ」
「トイラ……」
トイラの姿がおぼろげになってきた。
「俺は君とはもう何も話したくない。俺は俺で自分で勝手にするさ」
「いや、トイラ待って。折角、折角会えたのに、どうして喧嘩なんかしないといけないの。こんなのって」
トイラの姿が次第に薄くなって消えていく。
ユキは触れられないと分かっていても体が勝手に動いてそれを抱きしめようとした。だが、むなしく空振りとなり、そしてもう目の前のトイラは完全に姿を消していた。
先ほどとは違う涙が沢山頬を伝っていく。
そして大声で泣き叫んでしまった。
「バカなことを言うな。今まで俺がやってきた事が無駄になるだろうが。それに、ユキには父親も仁も友達もいるじゃないか。その人たちを悲しませるな」
「でも私はトイラ一人いればそれでいい。後のことなんて何も考えたくないわ」
トイラは悲しみを帯びた目でユキをみつめていたが、耐えられないと視線をそらした。
口元を震わしながら、悲痛な思いでかすれた声を出した。
「ユキ、君がそんな奴だったなんて、とてもがっかりだ。俺は、そんなユキは……嫌いだ」
「トイラ……」
トイラの姿がおぼろげになってきた。
「俺は君とはもう何も話したくない。俺は俺で自分で勝手にするさ」
「いや、トイラ待って。折角、折角会えたのに、どうして喧嘩なんかしないといけないの。こんなのって」
トイラの姿が次第に薄くなって消えていく。
ユキは触れられないと分かっていても体が勝手に動いてそれを抱きしめようとした。だが、むなしく空振りとなり、そしてもう目の前のトイラは完全に姿を消していた。
先ほどとは違う涙が沢山頬を伝っていく。
そして大声で泣き叫んでしまった。



