恋の宝石ずっと輝かせて2

 担任の挨拶も終わり、これで一学期が全て終了して皆帰る準備を始めた頃、マリがまたユキの側に寄って来た。

「ねぇ、成績どうだった? ユキのことだから英語は問題ないでしょうね。私はちょっとやばかったかも。でもなんとか志望校ギリギリの点数かな」

「私はまあまあってとこかな」

 ユキはそっけなく答えた。

「あんたさ、もしかして大学はやっぱり向こうに行くつもり? 成績よりも、なんだっけ、あれ? ほら英語のテスト」

「SATとTOEFL」

「どっちでもいいけど、それで点数をある程度取ればアメリカの大学にいけるんでしょ」

「そうみたいだけど」

 ユキも実際よくわかってない。

「そうみたいってどういうことよ。もしかしてまだ進路決めてないの?」

「うん、迷ってるかな」

「ユキなら日本でも英語に強い大学どこでも目指せると思うけど、アメリカの大学の選択もあるとやっぱり迷うんだね。だけどはっきり決めた方がいいよ。とにかくまずは日本かアメリカのどっちかくらいは選んでないと」

 マリのおせっかいがまた始まった。

「わかってるんだけど」

 いますぐにここでユキがはっきりいえたものじゃなかった。

「それと、新田君のこともこの夏はっきりとしてあげようよ。彼だって残りの高校生活無駄にしたくないだろうし。ユキは傍から見てるとほんとにじれったい」

「何よ、さっきはそこがかわいいって言ってくれたじゃない」

 ユキも少し反撃してみた。