「大きいじゃないか。それなら何も君たち種族だけでなく人間も欲しがるよ」
「えっ、人間も欲しがる?」
キイトは目を丸くする。
「だからすごいお金になるってことさ。ニシナ様がその赤石を持っていたならば、人間が連れ去ったって事も考えられるかも」
「人間が、連れ去った? そんな……私達でも恐れるという洞窟に入り、祠を人間が壊すなんて考えられない。人間は神を恐れるものだ。そんなことしたら罰が当たると当たり前に思われてるはず。だから人間が赤石に触ることなどできないはずだ。人間が赤石に触れれば……」
「死ぬとでも言うのか? それにしてもお前は人間をかなり信頼してるみたいだな」
横からトイラが口を出す。
「お前の種族は人間を嫌っているのか? ここの人間は色んなものに神様が宿ってると信じている。私たち種族を神やその使いだと崇めてくれる。人間がそんなことをするとは思えないだけだ」
「そうだな、俺たちとはそこの考え方が違うようだ。俺たちは完全に人間を排除して生活してきた。きっとこの先もそれは変わらないだろう。だがそんなに人間と接点を多くしたら、人間に恋をするものもいるんじゃないのか」
トイラは自分の行いを自虐し、つい皮肉ってしまう。
「ああ、もちろんいる。そして結婚してるものもいるぞ」
「えっ?」
あっさりと言われて、トイラも仁もびっくりした。
「なんだ、お前だって人間の女に恋をしたじゃないか。何がそんなに不思議なんだ」
「どうやって結婚して生活を共にするというんだ。お前達の種族は寿命が人間と同じなのか?」
あまりにも容易い答えに、トイラは驚きが隠せない。
「えっ、人間も欲しがる?」
キイトは目を丸くする。
「だからすごいお金になるってことさ。ニシナ様がその赤石を持っていたならば、人間が連れ去ったって事も考えられるかも」
「人間が、連れ去った? そんな……私達でも恐れるという洞窟に入り、祠を人間が壊すなんて考えられない。人間は神を恐れるものだ。そんなことしたら罰が当たると当たり前に思われてるはず。だから人間が赤石に触ることなどできないはずだ。人間が赤石に触れれば……」
「死ぬとでも言うのか? それにしてもお前は人間をかなり信頼してるみたいだな」
横からトイラが口を出す。
「お前の種族は人間を嫌っているのか? ここの人間は色んなものに神様が宿ってると信じている。私たち種族を神やその使いだと崇めてくれる。人間がそんなことをするとは思えないだけだ」
「そうだな、俺たちとはそこの考え方が違うようだ。俺たちは完全に人間を排除して生活してきた。きっとこの先もそれは変わらないだろう。だがそんなに人間と接点を多くしたら、人間に恋をするものもいるんじゃないのか」
トイラは自分の行いを自虐し、つい皮肉ってしまう。
「ああ、もちろんいる。そして結婚してるものもいるぞ」
「えっ?」
あっさりと言われて、トイラも仁もびっくりした。
「なんだ、お前だって人間の女に恋をしたじゃないか。何がそんなに不思議なんだ」
「どうやって結婚して生活を共にするというんだ。お前達の種族は寿命が人間と同じなのか?」
あまりにも容易い答えに、トイラは驚きが隠せない。



