「もしかしたら、そのカジビがニシナ様を誘拐したんじゃないの? ここいらでみかえしてやろうとか。ほら、コウモリのジークみたいにさ。なんとなくトイラの辿ってきたものとオーバーラップするんだけど」
仁はトイラをちらっと見た。
「そうかもしれねぇな」
トイラは適当に答えていた。
「それで、赤石っていうのはどういう役目があるの?」
太陽の玉や月の玉にも通じるものがあるだけに、それが仁にはひっかかる。
「赤石は、深みを帯びた赤色で光り輝くものだ。それを持つと山神様という資格を与えられる証だ。私達にはただのお守りという認識しかない。だが、よそ者には何か魔力を持つものだと思われているらしいんだ。実際、赤石に何かの力があるのかと聞かれても私にはわからない。それははニシナ様だけが知ってることだ」
その話を聞いた後、暫く沈黙が続いたが、「ピジョンブラッド」とトイラが突然独り言のように呟いた。
「ピジョンブラッドとはなんだ?」
キイトが反応した。
「直訳すれば鳩の血だが、それは濃い真紅のような輝きをもつルビーの色を称える敬称だ。ルビーの中でも希少価値で、最高級なものだ。即ちそれがここで言う赤石のことだろう」
「トイラ、それって赤石がルビーだっていいたいのか?」
仁が聞くと、トイラは頷いた。
「ルビー? 赤石は西洋にもあるのか?」
聞きなれない言葉にキイトは首を傾げる。
「何言ってんだよ、ルビーは宝石だよ。人間、特に女性が欲しがる価値ある石だ。一体赤石ってどれぐらいの大きさなんだ?」
キイトは仁の前で手を使って石の大きさを表した。
キイトが表現した大きさは、ジャガイモ一つ分ありそうだった。
仁はトイラをちらっと見た。
「そうかもしれねぇな」
トイラは適当に答えていた。
「それで、赤石っていうのはどういう役目があるの?」
太陽の玉や月の玉にも通じるものがあるだけに、それが仁にはひっかかる。
「赤石は、深みを帯びた赤色で光り輝くものだ。それを持つと山神様という資格を与えられる証だ。私達にはただのお守りという認識しかない。だが、よそ者には何か魔力を持つものだと思われているらしいんだ。実際、赤石に何かの力があるのかと聞かれても私にはわからない。それははニシナ様だけが知ってることだ」
その話を聞いた後、暫く沈黙が続いたが、「ピジョンブラッド」とトイラが突然独り言のように呟いた。
「ピジョンブラッドとはなんだ?」
キイトが反応した。
「直訳すれば鳩の血だが、それは濃い真紅のような輝きをもつルビーの色を称える敬称だ。ルビーの中でも希少価値で、最高級なものだ。即ちそれがここで言う赤石のことだろう」
「トイラ、それって赤石がルビーだっていいたいのか?」
仁が聞くと、トイラは頷いた。
「ルビー? 赤石は西洋にもあるのか?」
聞きなれない言葉にキイトは首を傾げる。
「何言ってんだよ、ルビーは宝石だよ。人間、特に女性が欲しがる価値ある石だ。一体赤石ってどれぐらいの大きさなんだ?」
キイトは仁の前で手を使って石の大きさを表した。
キイトが表現した大きさは、ジャガイモ一つ分ありそうだった。



