恋の宝石ずっと輝かせて2

「カジビ? 一体誰だい?」

「俺も誰だか知らない。だけど葉っぱに触れたとき、カジビを捜して欲しいというメッセージがあったんだ」

「その葉っぱだけど、僕が持ってきたとはいえ、余計なことしてくれたって感じだよ」

 もっと気をつけるべきだったと仁は後悔してやまなかった。

「俺には意味のあることのように思えてならない。俺がユキから離れられることを知ったのもその葉っぱのお陰だから」

「一体何の目的でトイラに渡したんだ?」

「それは俺に助けて欲しかったからだろ。その代わりにそいつは俺を助けてやるっていいやがった」

「だからそれは一体誰なんだ」

 仁はその正体が知りたくてたまらない。

「今は分からなくともそのうちわかるさ。とにかくユキを、いや俺を早く病院につれていけ」

「ああ、わかった」

 仁はユキを抱き起こすが、それはトイラの意識であり、なんだか複雑だった。