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トイラの手紙を読んだ後、その中にあるトイラを逃がしたくはないとユキは両腕を交差して自分を思いっきり抱きしめた。
「これが私の答えよ。トイラ、どこにも行かないで。私の側にずっといて。お願い」
また気がついたとき、パソコンの画面には言葉が残っていた。
『ユキ、君は間違ってる』
「間違ってなんかいない。これは私が望むこと。もうトイラから離れたくない」
ユキは暫くパソコンの前に居たが、それからトイラはメッセージを書き込むことはなかった。
それがトイラを怒らせてしまったのではと、ユキには感じてならなかった。
それでもユキは自分の気持ちを変えることはなかった。
次の朝、ユキは目覚めがよかった。
自分の中にトイラが生きていることを知っただけで、一人ではない力強さが感じられる。
前夜は意見の不一致でトイラの機嫌を損ねてしまったが、いつかは理解し合えるとユキはそれこそここでポジティブになり、明るく振舞う。
悩んでいた頃と打って変わって、ユキの心は晴れやかだった。
自分がこれだけ幸せな気分ということでトイラもきっと喜んでくれると信じてやまなかった。
「トイラがいる。そう思うだけで嬉しくて仕方がないわ」
そしてはっと気がついたとき、ユキはパソコンの前に座っていた。
『君は、間違っている。俺はただ悲しい』
「トイラ、どうしてそんなことをいうの? 私はこれでいいって言ってるのに」
ユキは分かってもらおうと、益々明るく振舞う努力を怠らないようになっていった。
そして一週間が経った頃、仁がユキの家を訪ねてきた。
トイラの手紙を読んだ後、その中にあるトイラを逃がしたくはないとユキは両腕を交差して自分を思いっきり抱きしめた。
「これが私の答えよ。トイラ、どこにも行かないで。私の側にずっといて。お願い」
また気がついたとき、パソコンの画面には言葉が残っていた。
『ユキ、君は間違ってる』
「間違ってなんかいない。これは私が望むこと。もうトイラから離れたくない」
ユキは暫くパソコンの前に居たが、それからトイラはメッセージを書き込むことはなかった。
それがトイラを怒らせてしまったのではと、ユキには感じてならなかった。
それでもユキは自分の気持ちを変えることはなかった。
次の朝、ユキは目覚めがよかった。
自分の中にトイラが生きていることを知っただけで、一人ではない力強さが感じられる。
前夜は意見の不一致でトイラの機嫌を損ねてしまったが、いつかは理解し合えるとユキはそれこそここでポジティブになり、明るく振舞う。
悩んでいた頃と打って変わって、ユキの心は晴れやかだった。
自分がこれだけ幸せな気分ということでトイラもきっと喜んでくれると信じてやまなかった。
「トイラがいる。そう思うだけで嬉しくて仕方がないわ」
そしてはっと気がついたとき、ユキはパソコンの前に座っていた。
『君は、間違っている。俺はただ悲しい』
「トイラ、どうしてそんなことをいうの? 私はこれでいいって言ってるのに」
ユキは分かってもらおうと、益々明るく振舞う努力を怠らないようになっていった。
そして一週間が経った頃、仁がユキの家を訪ねてきた。



