恋の宝石ずっと輝かせて2

 仁に一体何を頼んだんだろうと、今不思議に思ってるだろうけど、実は君に内緒で君の体から出て行こうとしたんだ。

 その方法が一つ見つかった。

 その手伝いを仁にさせようとしていたんだ。

 もちろんそれは君の命には問題はなく、俺の意識だけが出て行く事ができるんだ。

 そうすれば、君は俺から解放されるしね。


 ここまで読むと、ユキは首を横に強く振っていた。

「嫌よ、あなたが出て行くなんて。私はトイラとずっとこのままでいたい」


 これを読んだ君が考えていることとてもよくわかるよ。

 君がこのことを知れば絶対俺の意見に賛成するわけがない。

 でもユキ、聞いてくれ。

 君が解放されるだけじゃなく、俺も君から解放されるということを忘れないでくれ。

 俺がどんな気持ちで君の中で隠れていたか、そしてこの先君に知られてどんな風に君の中で過ごしていけばいいのか、俺の気持ちも考えて欲しいんだ。
 

 「お互いこのままじゃだめなの? 私はずっとこの先もトイラのことを考えて生きていきたい。トイラが私の中にいるのならずっとこれから一緒にいられるってことじゃない。トイラが出て行くなんていやよ」


 ユキ、いい子だ。

 俺の願いを聞いて欲しい。
 
 ありったけの愛を込めて

 トイラ