カジビが再び近づいてくると、まず仁の様子を窺った。
仁の額に出ていた文字がどんどん消えかかっていた。
それはかつてキイトからキスをされたときにつけられたお印だった。
仁の切ない思いを受け取り、助けたいやりたいと気持ちを動かされ、キイトのフリをしていたカジビが仁のために力を与えていた。
本来の力以上に発揮できる源として、何かの役に立てばという気持ちからだった。
それが今の仁の生命を維持する力となっている。
だがその威力が次第に弱くなってきていた。
「仁の意識が離れようとしている。このままでは仁は助からないかもしれない」
「なんだって!? カジビ、なんとかしてくれ」
トイラは大切な友として仁を見つめる。
自分を犠牲にしようとしてまでトイラを助けようとした仁。
ぐっと腹にやるせない感情が込みあがってくる。
「トイラ、君なら助けられるかもしれない。すぐ仁を引き戻してくるんだ」
カジビは赤石に触れろとトイラに差し出す。
トイラは迷うことなくそれに触れた。
「あっ、トイラ」
ユキは涙の中でぼやけるトイラの姿を見つめていた。
石に触れたトイラはすーっと空気に溶けていくように姿を消し、代わりに足元に亀だけが残っていた。
仁の額に出ていた文字がどんどん消えかかっていた。
それはかつてキイトからキスをされたときにつけられたお印だった。
仁の切ない思いを受け取り、助けたいやりたいと気持ちを動かされ、キイトのフリをしていたカジビが仁のために力を与えていた。
本来の力以上に発揮できる源として、何かの役に立てばという気持ちからだった。
それが今の仁の生命を維持する力となっている。
だがその威力が次第に弱くなってきていた。
「仁の意識が離れようとしている。このままでは仁は助からないかもしれない」
「なんだって!? カジビ、なんとかしてくれ」
トイラは大切な友として仁を見つめる。
自分を犠牲にしようとしてまでトイラを助けようとした仁。
ぐっと腹にやるせない感情が込みあがってくる。
「トイラ、君なら助けられるかもしれない。すぐ仁を引き戻してくるんだ」
カジビは赤石に触れろとトイラに差し出す。
トイラは迷うことなくそれに触れた。
「あっ、トイラ」
ユキは涙の中でぼやけるトイラの姿を見つめていた。
石に触れたトイラはすーっと空気に溶けていくように姿を消し、代わりに足元に亀だけが残っていた。



