ハート型の石は赤く染まり、輝きを増した。そしてキイトの命の結晶と呼ばれた赤石も同調して同じように輝いていた。
「キイトが発した信号を感じて、私が駆けつけたときにはすでに彼女は虫の息だった。体が弱いキイトには助かる見込みはなかった。それでも最後の力を振り絞り、キイトは私にキイト自身に成りすますことを指示した。盗まれた赤石を取り戻すため、あれが偽物であるということを思わせるために残り少ない命を結晶に変えて自ら赤石のふりをしたんだ。そして私は、キイトを襲った犯人を油断させるため、自ら自分が悪者になるように噂を流し、キイトの命の結晶を赤石としてニシナ様の祠に祭った。この話を知っているのは私とニシナ様のふたりだけだった」
その時楓太が「拙者も数に入れておいてくれ」と口を挟んだ。
「ああ、そうだった。お前はニシナ様に選ばれた犬だったな。そして私の正体にも気がついていたんだな。今回は大変な役目だった。お前もよく頑張った」
楓太にしてみれば、ご主人さまはふたりいたということだった。
ニシナ様とそして八十鳩家の花梨。
ニシナ様から花梨が赤石を盗んだとき、楓太はどちらか一方を立てる事ができなかった。
告げ口をすれば花梨を裏切る。かといって花梨を匿えばニシナ様を裏切る。
誰にも言えないことが楓太の立場を辛くしていたということだった。
そしてヒントを仁やユキに与えることでなんとか第三者の手を使って穏便に解決しようとしていたという訳だった。
カジビの説明で徐々に謎が解けて大体のことが分かってきた。
「そうやって、本物の赤石を取り返して、そして犯人を見つけようとしていたんだな」
トイラが言った。
「キイトが発した信号を感じて、私が駆けつけたときにはすでに彼女は虫の息だった。体が弱いキイトには助かる見込みはなかった。それでも最後の力を振り絞り、キイトは私にキイト自身に成りすますことを指示した。盗まれた赤石を取り戻すため、あれが偽物であるということを思わせるために残り少ない命を結晶に変えて自ら赤石のふりをしたんだ。そして私は、キイトを襲った犯人を油断させるため、自ら自分が悪者になるように噂を流し、キイトの命の結晶を赤石としてニシナ様の祠に祭った。この話を知っているのは私とニシナ様のふたりだけだった」
その時楓太が「拙者も数に入れておいてくれ」と口を挟んだ。
「ああ、そうだった。お前はニシナ様に選ばれた犬だったな。そして私の正体にも気がついていたんだな。今回は大変な役目だった。お前もよく頑張った」
楓太にしてみれば、ご主人さまはふたりいたということだった。
ニシナ様とそして八十鳩家の花梨。
ニシナ様から花梨が赤石を盗んだとき、楓太はどちらか一方を立てる事ができなかった。
告げ口をすれば花梨を裏切る。かといって花梨を匿えばニシナ様を裏切る。
誰にも言えないことが楓太の立場を辛くしていたということだった。
そしてヒントを仁やユキに与えることでなんとか第三者の手を使って穏便に解決しようとしていたという訳だった。
カジビの説明で徐々に謎が解けて大体のことが分かってきた。
「そうやって、本物の赤石を取り返して、そして犯人を見つけようとしていたんだな」
トイラが言った。



