「ジン、ばれちゃしょうがない。その子が俺が知られちゃいけないことを知ってるからだよ」
「知られちゃいけないこと?」
その時、カネタの首筋に傷があるのを見て仁ははっと気がついた。
ユキが見た映像。キイトを襲った人物。
全てが寄木細工を集めたようにピタリと符合した。
カネタがそれに違いない。
仁はユキを抱き上げて逃げようとしたが、そうする前にカネタは素早く仁の胸倉を掴んで持ち上げた。
「またもう一人殺さないといけなくなっちまったじゃないか。俺はジンのことは気に入ってたんだけどな。どうだ、赤石のことを俺に教えてくれないか。そしたら命は助けてやる」
ニヤリとしたカネタの笑みは嘘を平気でつける顔だった。
赤石の事を言ったとしても、命の保障など微塵も感じられなかった。
仁は何も言わず、ただ腹立たしさと悔しさで睨みつけることしかできなかった。
「……やっぱりだめか。ジンとは仲良くなれそうだったのに残念だ」
「あんたは一体何者なんだよ」
「俺は、よそ者さ。赤石の噂を聞いてそれを盗みに来たのさ。前はちょっと失敗して偽物をつかまされた。それから慎重になってチャンスを窺っていたのに、いざ奪いに行けば赤石などどこにもなかった。腹が立つから祠は壊して、そこに居たものも一緒に引き裂いてやったけどな」
ユキが見た映像の話、祠が壊されセキ爺が襲われた話、全てが一致した。
「それじゃ、キイトやセキ爺を襲ったのはカネタさんだったのか」
「知られちゃいけないこと?」
その時、カネタの首筋に傷があるのを見て仁ははっと気がついた。
ユキが見た映像。キイトを襲った人物。
全てが寄木細工を集めたようにピタリと符合した。
カネタがそれに違いない。
仁はユキを抱き上げて逃げようとしたが、そうする前にカネタは素早く仁の胸倉を掴んで持ち上げた。
「またもう一人殺さないといけなくなっちまったじゃないか。俺はジンのことは気に入ってたんだけどな。どうだ、赤石のことを俺に教えてくれないか。そしたら命は助けてやる」
ニヤリとしたカネタの笑みは嘘を平気でつける顔だった。
赤石の事を言ったとしても、命の保障など微塵も感じられなかった。
仁は何も言わず、ただ腹立たしさと悔しさで睨みつけることしかできなかった。
「……やっぱりだめか。ジンとは仲良くなれそうだったのに残念だ」
「あんたは一体何者なんだよ」
「俺は、よそ者さ。赤石の噂を聞いてそれを盗みに来たのさ。前はちょっと失敗して偽物をつかまされた。それから慎重になってチャンスを窺っていたのに、いざ奪いに行けば赤石などどこにもなかった。腹が立つから祠は壊して、そこに居たものも一緒に引き裂いてやったけどな」
ユキが見た映像の話、祠が壊されセキ爺が襲われた話、全てが一致した。
「それじゃ、キイトやセキ爺を襲ったのはカネタさんだったのか」



