「仁、一体どうなってるの? なんだか余計にわからなくなっちゃった」
「こうしてはいられない。キイトを追いかけよう。きっと八十鳩家に向かったはずだ。そしてあの祠にあった赤石を手に入れるつもりだろう」
「ねぇ、もしキイトが赤石を手に入れようとしている一番の人物だったらどうしよう。それっていい事なんだろうか、それとも悪いことなんだろうか。楓太は私たちにニシナ様の元に返して欲しいと頼んできたんでしょ。だったら周りの人たちを誰も信用してないってことじゃないの?」
仁は益々困惑して眉根を寄せた。どうすれば一番いいのか、それを考えたときはっきりするまで赤石を誰の手にも渡らせてはいけないと感じた。
「ユキ、八十鳩家の電話番号を調べてくれないか」
ユキは町の電話帳を引っ張り出してきた。珍しい名前なので一軒しかなく、すぐに番号がわかった。
「でもなんて説明するつもり?」
仁は考えている暇がないと、すぐに受話器を取ってプッシュしていた。
そして電話は運良く、花梨本人に繋がった。
ユキは自分も聞きたいとばかりに、オンフックボタンを押して相手の声がスピーカーから聞こえるようにした。
「あっ、あの、八十鳩さんのお宅でしょうか。ぼ、僕、新田仁と申します」
「こうしてはいられない。キイトを追いかけよう。きっと八十鳩家に向かったはずだ。そしてあの祠にあった赤石を手に入れるつもりだろう」
「ねぇ、もしキイトが赤石を手に入れようとしている一番の人物だったらどうしよう。それっていい事なんだろうか、それとも悪いことなんだろうか。楓太は私たちにニシナ様の元に返して欲しいと頼んできたんでしょ。だったら周りの人たちを誰も信用してないってことじゃないの?」
仁は益々困惑して眉根を寄せた。どうすれば一番いいのか、それを考えたときはっきりするまで赤石を誰の手にも渡らせてはいけないと感じた。
「ユキ、八十鳩家の電話番号を調べてくれないか」
ユキは町の電話帳を引っ張り出してきた。珍しい名前なので一軒しかなく、すぐに番号がわかった。
「でもなんて説明するつもり?」
仁は考えている暇がないと、すぐに受話器を取ってプッシュしていた。
そして電話は運良く、花梨本人に繋がった。
ユキは自分も聞きたいとばかりに、オンフックボタンを押して相手の声がスピーカーから聞こえるようにした。
「あっ、あの、八十鳩さんのお宅でしょうか。ぼ、僕、新田仁と申します」



