恋の宝石ずっと輝かせて2


 ふたりは一度家に戻り、キイトが尋ねて来るのを待っていた。

 赤石をニシナ様に返す頼まれごとを楓太にされたものの、一体どうやってあの祠から赤石を取り出せばいいのか、ジンとトイラは悩んでいた。

 明るいうちは他所様の庭に入って祠に近づくこともできず、夜の寝静まったときを狙うしかない。

 元々ニシナ様のものとはいえ、夜中にこっそり人の家に入って何かを盗るという行為はあまり頂けたものではなく、仁は他にいい方法はないものかと思案していた。

「仁ができないのなら、俺がやるよ」

 トイラはあっさりと言ってくれるが、その姿はユキだ。

 ユキにさせるのも仁は抵抗があった。

「トイラ、ユキはどうしても出てこないのか?」

「何度と俺は引っ込もうとしているんだが、ユキが出てくる気配が全くないんだ。このままユキが出てこなければ、完全に意識を支配してしまう。なんとしてでもユキの意識を引っ張り出さないと、カジビを見つける前に手遅れになってしまいそうだ」

「カジビは一体どこにいるんだ。そしてキイトやセキ爺も果たして信用置けるんだろうか。益々訳がわからなくなってくる」

 仁は頭をかかえて嘆く。

「俺たちは確実に利用されているんだろうが、それでもこんな状況だから、奴らを信じるしかないじゃないか。とにかく今はキイトの助けが必要だ」

「ああ、ヤキモキするしイライラしてくる」

「仁、落ち着け。今できる事をとにかくしよう」

「一体何をすればいいんだよ」

「まずは腹ごしらえだ。何か食べてたら、キイトもそのうちくるさ」

 トイラはキッチンに向かう。 

「勝手に食べていいのかな」

 仁はそう言いながら、冷蔵庫を開けていた。

 ふたりが食事をしていると、ドアベルが鳴り響いた。

 仁もトイラも食べ物で口がほお張ったまま顔を見合わせ、慌てて飲み込むと大急ぎで玄関に向かった。