恋の宝石ずっと輝かせて2

 仁もこれは仕方がないと、焦りながら楓太が食べ終わるまで辛抱強く待つ。

 その隣でトイラはイライラして歯を噛み締めていた。

「トイラ、ユキはそんなことしないから、やめてよ」

 仁に言われ、トイラは我慢する。

 ふたりは楓太が食べ終わるのをやきもきしながら見ていた。

 やっと食べ終わったとき、楓太は仁の元へと向かった。

「お前、遅いんだよ」

 トイラが文句をいう。

「ん? お前さん、ユキじゃないな」

 楓太は舌で口の周りを嘗め回しながらユキの姿をしたトイラを見ていた。

「それは後で説明する。楓太、君の助けが必要なんだ。キイトを探している。どこに行けば会えるんだ。頼む教えてくれ」

「拙者もそれは知らない」

「そんな……」

「おい、お前、もったいぶってんじゃねぇーよ」

 トイラはいきなり楓太の首輪をひっぱり恐ろしい形相で睨んだ。

「トイラ、止めろ。言っただろ。今はユキの体だと」

 仁が手を離させると、楓太は仕方がないと呆れた眼差しでユキを見つめた。

「なんだか事情があるみたいだな。キイトを探しているのなら別に手伝ってもいい。ちょっと待て」

 楓太が語尾を延ばすように吼えると、いつか見たキジバトが空を舞って、門の屋根の上に降り立った。

 また何かを伝えるように吼えると、キジバトは空へと飛んでいった。

「今、アイツにキイトと連絡できるように頼んだ。そのうちキイトの方から顔を出すだろう」

「楓太、ありがとう」

 仁は喜ぶと楓太に抱きついた。

「それより、俺はお前に聞きたい事がある」

 トイラは厳しい目をして楓太を見つめると、楓太には何が言いたいのか分かっている様子だった。

 楓太の方から話していた。

「赤石のことだろ。昨晩あの祠にあったのを見たんだろ」

「やっぱり、お前も知ってたんだな。いや寧ろ、そこにあるのを知っていたから俺たちに知らせようとした」

 トイラの指摘に楓太は頷く。

「そうだ」