恋の宝石ずっと輝かせて2


 うっすらと東の空が明るくなるにつれ、鳥たちのさえずりが聞こえてくる。

 まだ辺りは薄暗いが、朝の気配を感じた仁は自然と目が覚め、ソファーから身を起こした。

 安楽椅子でユキが座ったまま寝ているのが目に入り、仁はびっくりする。

「トイラの奴、ユキをそこで寝かすことないだろう。せめてベッドに連れて行けよ。でも寝顔が見れたことはちょっと得した気分かな」

 仁は暫くユキの寝顔に見入っていた。

 仁の視線に気がついたように、ユキが目覚めると仁は少し慌てた。

 トイラには泊まっていけと言われたが、ユキがこのことを知っているのか定かではなかった。

 別にやましいことはしてないので、慌てることはない。

 仁は落ち着いて背筋を伸ばし、ソファーにかしこまって座った。

 少し恥ずかしげに笑顔をユキに向ける。

「おはよう。昨晩はちょっと色々あってトイラに泊まっていけって言われてさ」

「知ってる」

「なんだトイラから聞いていたのか」

 仁は安心するが、ユキの様子が変だった。

 困惑した表情を仁に向けた。

「いや、まだユキには何も話してない。というか、俺はトイラだ」

「なんだ、まだトイラのままだったのか。それじゃ僕から全てを話すよ。ユキに代わって」

 ユキの体は暫く動かずに黙っていた。

「ユキ? なんか驚いているみたいだけど、これには訳があってさ」

 仁が説明しようとしたとき、ユキは立ち上がった。

 深刻に考え込んで、居間を歩き回って何度も往復する。

「ユキ? 何をしてるんだい?」

「だめなんだ。どうしてもユキが出てこないんだ」

「えっ? まさか……トイラはとうとうユキを乗っ取ってしまったのか。そんな」

 仁も顔を青ざめた。