恋の宝石ずっと輝かせて2

 仁もソファーに座るが、話すほどのいい情報がないのでいい難かった。

 できるだけ正確に何が起こったか話す努力はしたが、思い出せば恥ずかしくなってくる。

 馬鹿にされるんじゃないかと思いながら話していたが、意外にもトイラは茶々も入れずに大人しく聞いていたのでほっとした。

「なんだか花梨だけがその家族から浮いてるような印象がする……」

 トイラは考え込んだ。

「そうなんだ。最初は一番まともな存在かと思ったんだけど、唐突に話題を変えたり、無感情な表情、そして早く帰らそうとする態度にどうも僕をあの中から追い出したいような感じがしたんだ。でも婿を探しに巻き込まれないように気を遣ってくれてると言えばそれまでになるけど」

「いや、充分怪しいと思う。花梨はあの祠の扉に手をかけようとしていた。楓太が邪魔をしなかったら、扉を開けてたんだ。俺はその中を調べたけど、あそこには赤石が入っていたよ」

 トイラの言葉に仁は驚いて身を乗り出した。

「えっ、赤石が入ってたって、本当か!?」

「ああ、だが、あれがキイトたちがいう本物かどうかまではわからない」

「そうだよな。もしかしたらレプリカって事もある。ニシナ様を祀る祠と同じようにコピーした可能性も考えられる」

 さっきまでの興奮が引いて、仁はソファーの背もたれに後ろから倒れこんだ

「だが、不思議なことに、あの後、セキ爺が現れたんだ。俺は咄嗟に身を隠したよ」

「えっ、セキ爺が?」

 また仁は興味を注がれた。

「ただじっと八十鳩家を門の外から見ていただけで、すぐに山に戻っていった」

「一体どういうことだろう? 自分達に仕える人間達を監視しているのかな? 一応八十鳩家は山神と関係ある場所ではあるけどさ。それでトイラはセキ爺の後をつけていったって訳か」

「ああ。途中で見失って諦めたけど、その後、仁の知り合いのカネタに会った。仁が探しているって声を掛けてくれた」

「カネタさんにも会ったの? 中々いい人だっただろ」

 仁はいい終わると大きな欠伸をしてしまった。