恋の宝石ずっと輝かせて2


 仁が八十鳩家に乗り込んで行った後、一方でユキは心細くなって闇の中でもじもじとしていた。

「祠を調べろと言われても、そんなの抵抗あってできないよ。もう、仁たら」

 暫くはその場から動けず、躊躇していたが、急に戸惑いなくユキの足が祠に素早く向かった。

 辺りには日本庭園らしく、灯篭や低木が見栄えよく配置され、暗い分いざとなればその陰に身を隠すことができそうだった。

 ユキは忍びこむのが慣れてるように軽々と音もなく祠に近づいていく。

 まるで猫のようなしなやかさがあった。それはトイラの意識がそうさせていた。

 トイラが躊躇するユキの変わりに調べようと自ら出てきたのだった。

 家から漏れる光だけでは充分に詳しく観察できそうもなかったが、少しでも変わった特徴はないかと顔を近づけ、そして祠の扉に手を掛けた。

 祠は古いために噛みあわせが悪く、ガタガタと何度も震うが中々開かない。

「このままでは俺、壊しちまいそうだ」

 半ばそうしてやろうかと思ったとき、やっと扉が開いてトイラはドキッとした。

 そっと中を覗けば、御幣と供物台が添えられている。

 その供物台の上に布で包まれたものが置かれていた。

 トイラはそっとそれを手にして、ゆっくりと布を取り除く。