恋の宝石ずっと輝かせて2

 隣にちゃっかりと瞳が座り、祖母も嬉しいとばかりに笑みを浮かべて徳一郎の横に座った。

 祖父はテーブルの一番端に座わり、まるで議長のように両者側を見ていた。

 花梨は頂いた箱を有難いと受け取り、一度奥に引っ込んでから、暫くして飲み物をお盆に載せて戻ってきた。

 その間、他愛のない話が進み、仁は破れかぶれで対応していた。

「でも、先輩、そんなにお祖父ちゃんの蕎麦が気に入ってくれてたなんて」

「いや、あれは本当に美味しかった。家に帰っても、そればっかり頭に浮かんで」

 調子のいい言葉だったが、ここは例え嘘を並べ立てても乗り切るしかない。

 仁と瞳が楽しそうに話しているところを祖父母は目を細めて見ている。

 いい具合に運んでいると仁も心に余裕が出てきた。

 そこへ花梨が飲み物が入ったグラスを差し出し、仁は頭を下げた。

「新田さん、受験でお忙しいのに大丈夫ですか?」

 心配そうな花梨の眼差しは別の意味が込められているようだった。

「はい、その、大丈夫です。はははは」

 笑いで誤魔化し、さらに間を持たせるために「いただきます」と出された飲み物を早速手にして口をつけた。

「花梨さん、新田さんにはあっちをお出しした方が。いい地酒があったはずだ」

 祖父が指図した。

「お義父さん、新田さんはまだ未成年ですよ。お酒をお出しできるわけないでしょ」

「何を言っておる。ここではそんな法律関係ないわい。わしがいいと言ってるんだからいいんじゃ」
 頑固そうな祖父に、仁も苦笑いになった。

「いえ、やはりそれはまずいかと……」

 仁はやんわりと断った。

「お父さん、仁君は高校生だ。これから受験もひかえているし、学校に知れて困ることはやめて下さい」

 徳一郎に言われて祖父はしゅんとした。