会えて嬉しいのにトイラは気丈にも拒む。
「ユキ、もう帰るんだ。ここはユキの来るところじゃない」
「ちょっと待って。これは夢でしょ。まだいいじゃない」
「夢なんかじゃないよ。ユキは今俺の意識と会っている。これは現実さ」
ユキは驚いた。
「じゃあ、私、自分の中にいるトイラと出会っているってことなの?」
「ああ、幸か不幸かそういうことになる。一体なんでこうなっちまったのか。もしかしたら俺の力が増してきたのかもしれない」
トイラはそう思ったが、しかし何かが腑に落ちない。
「これって、キイトがこの間、意識同士で会わせようとしてくれていたことなのね。なんて素敵なの。これなら私このままで……」
「ダメだ!」
ユキの言葉を遮ると同時にトイラはユキを振り払うように後ろへ下がった。
「トイラ、どうして。やっと会えたのよ」
「ほらみてみろ! ユキはこの世界に取り憑かれようとしている。ここはユキの意識の中であって、ユキがここにいれば、本当のユキの体は意識不明の寝たままになっているんだ。今頃仁は慌てふためいてるぞ」
「でも私、トイラと離れたくない。やっとやっと会えたのに」
「ユキ、もう帰るんだ。ここはユキの来るところじゃない」
「ちょっと待って。これは夢でしょ。まだいいじゃない」
「夢なんかじゃないよ。ユキは今俺の意識と会っている。これは現実さ」
ユキは驚いた。
「じゃあ、私、自分の中にいるトイラと出会っているってことなの?」
「ああ、幸か不幸かそういうことになる。一体なんでこうなっちまったのか。もしかしたら俺の力が増してきたのかもしれない」
トイラはそう思ったが、しかし何かが腑に落ちない。
「これって、キイトがこの間、意識同士で会わせようとしてくれていたことなのね。なんて素敵なの。これなら私このままで……」
「ダメだ!」
ユキの言葉を遮ると同時にトイラはユキを振り払うように後ろへ下がった。
「トイラ、どうして。やっと会えたのよ」
「ほらみてみろ! ユキはこの世界に取り憑かれようとしている。ここはユキの意識の中であって、ユキがここにいれば、本当のユキの体は意識不明の寝たままになっているんだ。今頃仁は慌てふためいてるぞ」
「でも私、トイラと離れたくない。やっとやっと会えたのに」



