太陽に溶かされて



興奮で言い終わらないうちに 崩れ落ちて、涙を止めたくて、見られたくなくて、顔を覆う。

息が上手くできない。

呼吸の仕方が分からない。


過呼吸だ。


そう思うと更にパニックになって、余計に出来なくなる。

落ち着いて、そう思うのに 余計に酷くなる。

手も顔も痺れてきて、このまま死ぬんじゃないかと思う。

頭の中から莉奈が消えない。

上川の真っ直ぐな瞳も消えない。

莉奈がこっちを見ておもしろそうに笑ってる。

上川は、ずっと、真っ直ぐにこっちを見てる。


こんなに弱い自分が嫌なのに!

もっと強かったはずなのに!


涙が止まらない。

息が吸えない。


いっそこのまま死ねたらーーそう思った時だった。


「木下!!」


ーーその声は、また響く。