君が見えなくなる日

「美月、手出して」

「ん?」

不思議そうな顔をして、美月が手を出した。

俺は、美月が出した右手に左手を絡ませた。

それから、なにか誤魔化すようにつないだ手をブンブンふった。

「ねえ、瞬」

「ん?」

「普通に手つなごうって言っていいんだよ?」

自分も照れているのに、かからかうような口調で言うからおかしかった。

「恥ずかしいから、ヤダ」

「そ、そうなんだ」

「うん、美月は可愛いから」

美月の顔が真っ赤になった。

冗談交じりに言ったが、本当の事だった。

なにしろ、美月は、誕生日を迎えて歳を重ねる度に可愛くなっていった。ふんわりとカールした髪も、

愛らしい目も昔のままなのに、どんどん可愛くなっていく。

ときどき、自分じゃ釣り合わないんじゃないかなんて思ったりもする。

それでも、美月のそばにいたい気持ちは、変えられなかった。

これからもずっと、その気持ちは変わらないだろう。そう思っていた。