君が見えなくなる日

美月は、マンションで部屋が隣同士の幼なじみだった。

最初に住んでいたのは、美月の家族で瞬の家族があとから美月の部屋の隣へ越してきた。

初めて会ったのは、引越しの挨拶で美月の家を訪ねたときだった。

母親の陰に隠れてこちらを伺っていた美月を幼稚園児ながらに、可愛いと思った。

ふんわりとカールのかかった、柔らかそうな髪は肩のあたりで切りそろえられ、淡いピンク色のワンピースからは白く柔らかな手足をのぞかせていた。

「ほら、美月。瞬くんに挨拶して?」

小鹿のような愛らしい目でこちらを見ていた美月は、おずおずと瞬の前にやってきて挨拶をした。

「しのだみづきです。5さいです。」

美月のお母さん、凛さんは少しだけ困ったように笑って、人見知りなところがあるんだけど、仲良くし
てあげてね、といった。

その言葉に、こくこくとうなずいてまた美月の方を見た。

目が合って思わず笑いかけると、少し戸惑ったように美月も笑った。