「お母さん…

本当なの?あたしが病気って?嘘なんだよね?

嘘って言ってよ…!」

「妃奈?ごめんね?

本当の事だよ…?ごめんなさい…」

「どうしてお母さんが謝るの?

お母さんは悪くないよ?」

「いいえ…

私が悪いわ…健康な体に産んであげられなかったんだか

ら…ごめんね…?本当にごめんなさい…」

「お母さん…

自分を責めないで…?ねぇ?

病気になったのはお母さんのせいじゃないよ?

人はなる運命かもしれないんだよ…?

皆が皆そうじゃないけど、病気になりたくてなってるわ

けじゃないし、誰かのせいでなる訳じゃないんだから…

ねぇ…?お母さん自分を責めないで…?

お母さん…?約束して…?自分を責めないって」

「わかった…ありがとう

妃奈ごめんね?」

「妃奈?宏太君と杏奈ちゃんにも話しなよ?」

「分かった…」

次の日学校が休みだからと言って宏太と杏奈がお見舞い

に来てくれた

杏奈と宏太とは2日ぶりに会うな…

言わなきゃ…

コンコン

「はい、どうぞ?」

「妃奈〜!大丈夫なの!?平気!?」

「妃奈!?大丈夫か!?心配したぞ!?」

「二人ともごめんね?

あたしは大丈夫だから」

「そっか…よかった!」

「妃奈よかった。妃奈が無事で

妃奈に何かあったら俺やだぜ…」

「大丈夫だよ?宏太

心配しないで?明後日から学校行けるから?

ねぇ?杏奈一緒にまた行こうね!」

「本当!?一緒に学校行く〜!

また迎えに来るからね! 」

「俺も一緒に行きてぇ〜!」

「と言ってますがどうする?妃奈?」

「分かった…3人で行こう!」

「よっしゃ〜!!

決まり!8時に妃奈の家に集合な!」

「はいよ!」

「妃奈〜!

あたし用事あるから先に帰るね!

もっと一緒にいたかったけど行かないといけないから…

寂しい…」

「いいよ?行っといで?用事なんでしょ?

早く行きな?」

「ありがとう〜!妃奈大好き!」

杏奈はそう言ってあたしを抱き締めた

「ありがとう!杏奈あたしもだよ!

あたしも杏奈大好きだよ!」

「じゃああたし行くね!

バイバ〜イ!明後日ね!」

杏奈が用事で帰ってから少し経ったけど

ずっと黙ってる宏太が居る…

気まずいの嫌だからあたしから話そうかなって思ってたら

先に宏太が話しかけてきた

「なぁ妃奈?」

「ん?なに?」

「そばに居たのに気付いてあげられなくてごめんな?

俺彼氏として失格だな…」

「宏太?そんなことないよ?

あたしだって気づかなかったんだよ?

宏太が気づかなかったのも当たり前だよ?

本人が分からないのに相手が気付くってあんまりない

よ?だから責めないでよ?」

「そっか…

ありがとうな妃奈

俺、妃奈の事ずっと好きだからよ!

何かあったら頼れ!な?」

「うん…ありがとう」

「じゃあ俺も帰るな

そろそろ妃奈のお母さん来るだろ?

親子水入らずの中に入るのはやめるよ

明後日妃奈の家に杏奈と来るか待っとけよ?

じゃあな!」

「うん…待ってるね?

バイバ〜イ!気を付けて帰ってね!」

「おう!ありがとう!」

そして、あたしはこの時決めた…

宏太と別れることを…

あたしが病気ってことも告げない…

告げたらきをつかわせちゃう…

それは嫌…

宏太にはあたしよりもっといい人が見つかるし

いい出会いがこの先待ってるかもしれないから…

あたしは宏太の幸せのために別れることを決めた…