それでやっと、私は水をかけられたんだと分かった。

「お前はゴミなんだろ?だったら、俺たちがきれいにしてやるよ」

そう言うと、やはりニヤニヤしている仲間のもとへ戻っていった。

体中が寒い。頭のてっぺんから上履きの先まで、ずぶ濡れになってしまった。

それでも、何にも感じない。泣きもしないし、怒りもしない。

私は無表情のまま、カバンを持って教室を出ていった。扉を閉めた瞬間、思い切

りため息をついた。