私たちの六年目

「うーん……。

多分、すごく怒られると思う。

特にお父さんに……。

お前は一体何をやってるんだ。

不倫するなんて最低だ。

妊娠までして自業自得だろうとか。

あぁ……ついでに秀哉をお腹の子の父親だって紹介したことも。

お前は嘘を付いていたのかって、さらに上乗せで叱られそう」


「そっか……。

-で、叱られた後はどうなりそうなの?」


「ん?」


「ご両親にさんざん罵倒されて、めちゃくちゃ説教された後、どうなるの?

勘当されるの?」


私の問いに、首を傾げる梨華。


「お前なんかどこへでも行って、お腹の子供と一緒にのたれ死んでしまえって言われるの?」


「そんな、まさか……。

さすがのお父さんも、そこまで言わないでしょう?」


苦笑いの梨華。


「だったら、大丈夫じゃない」


「え、どういうこと?」


梨華が目をパチパチとさせている。


「もう正直に全部打ち明けて、思いっきり叱られたらいいのよ。

言いたいだけ言えば、そのうちご両親も気が済んで。

梨華のことを、受け入れてくれるわよ」


「菜穂……」