「仁奈、橘、今日の朝話してたことなんだけど。」

「なんのことだ?」

「二人が、白石祐陽が私を好きなんじゃないかってゆう話…」


テストが全て終わり、周りのみんなが騒いでるなか私は唐突に切り出した。
一人じゃ抱えきれないから。


「聞いてたの!?でも、確信無いから…」

「でも、私、よく考えてみたらさ、3組の中でも下の方の私みたいなのと、一緒に図書室で勉強するのって、特進科の人たちからしたら迷惑じゃん?」

「まあ、そう思う奴らもいるかもな。」

「でしょ?それなのに、白石祐陽は…それって、もう、そうゆうことなんじゃないかって…自意識過剰かな?」

「んー…本人に聞いてみないとわかんないよね。でも、私が思うに、白石くんは奈々が好きだね。」

「俺も同感!ま、俺の場合は好きな子には優しくするけどな!あとは、時々からかったり。」


そう言って、橘は仁奈の方をチラッと見る。
私はやっぱり橘は、仁奈が好きなんだなと確信する。


「橘君にも、好きな子がいるんだ!同じクラスのこ?あ、それとも、特進科の頭いい子だったりして!うまくいったら、報告してよね!」


自分のことのように嬉しそうな仁奈。
鈍感にもほどがあるけれど、橘は困った顔してないのでほっておくことにした。