「おはよう…仁奈。」
「あ、奈々!って、え、どうしたのその顔!?」
「海堂、お前オールでもしたのか?」
「そんなにすごいかな?まぁ、いつもの睡眠時間の4時間削ったからかな?はは。」
私は席についても、教科書を開いて復習をする。テストが始まるまで時間がなさすぎるから。
「橘くん、奈々が壊れた…」
「よっぽど、白石と一緒が、嫌なんだろうな。」
「でも、私、この間たまたまお店で会ったとき挨拶されたよ。なんで知ってるのかはわかんなかったけど、感じ良かったんだよね。」
「おいおい、まじかよ。あんなに、性格悪そうって言ってたのに印象変わったのか?」
「私って単純だから。それで、思ったのが、白石くんって好きな子にだけ、俺様なんじゃない?」
「あ、おい、目の前に海堂いるんだぞ!!って、聞いてないみたいだな。よし、俺らも席に戻ろうぜ」
そう言って二人は、私が教科書にかじりついていたと思ったらしく戻っていく。
けれど、二人の会話はばっちり聞いてしまっていた。
テスト直前だとゆうのに、余計な爆弾を落とされてしまったようだ。
私は、少しだけ顔が熱くなるのを感じていた。