家に帰ってからも、白石祐陽のことが頭から離れない。
それもそのはず、あんな態度取られるのは初めてだったから。
「なんで、あんな言い方されなきゃいけないわけ?私何もしてないじゃん。」
中学のアルバムを引っ張り出して、写真を見たりしても接した記憶などない。
でも、向こうは知ってる感じがした。
「それにしても、わかりやすい説明だったな…本当に頭良いみたい。」
呟きながら、ルーズリーフに書かれた白石祐陽の字を見てみる。
何度見てもわかりやすい。
そんなこと考えていると、仁奈からメールが届く。
『大丈夫だった?』
『まあ、なんとか。それと、入学生代表に勉強教えてもらった。』
送信した後、既読がすぐつく。
けれど、5分たっても返事がこない。
相当驚いたんだろうなって思った。
やっと返事が帰ってきたのは、私が送って30分後だった。
『な、なんで!?ちょ、明日その経緯を聞かせてよね!ごめん、勉強するね!おやすみ!』
『おやすみ〜』
私は携帯を充電器に挿して、机の端においやりテスト勉強を始めた。
白石祐陽に教えてもらったところの復習、そして、明日の授業の予習をしてテストに備えるために他の教科も勉強して一日を終えた。

