音楽と私

「なあ、執事の……」

「リメと申します。何用でしょうか?キョウ様」

此奴……なんでオレの名を……いや、リメってまさか…

「お前って10年前にオレ達と響が出会った時に響の元にいたよな?」

「左様でございます。キョウ様」

「まさか、彼ってリーくん!?」

「はい。お久しぶりです隼人様、心愛様。」

「うそ!?久しぶり〜今は、神崎家の執事なんだね。」

「はい。皆様が今日此処に来られたのは、旦那様方の計画を実行させないためですよね?」

此奴何故それを……

「なんでそれを知っているんだ?」

「旦那様や奥さまがお話していたのを聞いていましたから。それに、音を音楽ををなくしたら、この世界はつまらなくなってしまう。それに、もう二度と響様のあんな姿を見たくはありませんので。」

「響の?」

「はい。旦那様達の計画の実験体にされていた時、響様はなんの感情も持ち合わせていませんでした。それこそ、”無”の状態でした。」

「”無”……」

そうだったんだ。