大切なもの

__次の日
俺は一人で美風のクラスに行った。
「…皐月さんいる?」
「あっ。」
小走りで教室から出てきてくれた。
「返事、しに来た。」
そう言うと、美風は下唇を噛みしめながら俺の目を見てうん
って頷いた。
「俺でいいなら…」
美風はびっくりした顔して固まってる。
俺は、その小さな体を抱きしめた。
「ほんとに…ですか?」
敬語が敬語になってなくて、ちょっと笑うとそれにつられて美風も笑う。なんか、単純に幸せだなって感じた。
小さなことでもいい、悲しみも喜びも共有したいって思った。こんなの初めてだって思った。

こいつのことはちゃんと守らなきゃ。
手を離しちゃだめだ。

何故か自然とそう思えた。