ヒューッ…
風が吹き、髪がなびく。
同時に桜の花びらが一枚…二枚…
「私もこんな風にちっていけたらどんなに楽か。」
今日もそんな事を呟きつつ、目の前の桜から
回れ右をし、学校を目指す。
学校も、家も。私の居場所はない筈なのに、
勝手に足が毎日動いているよう。
辛い。どうしようもなく。
大きいため息をつきながら、私は今日も生きる。
生きることしか許されない…