5年前のセーラー服

「でもさ、あの教室でなんかあったって訳じゃん。」

それは…

「それを言えないってことはさ、俺信用されてないってこと?」

「だから!違うってば…!!!」

「じゃあ、何話してたの??」

「…」

私は思わず下を向く。

どうしよう…このままじゃ…!!

「俺ら、元からあってなかったのかもね。」

そう言い、貴裕はすたすたと歩き出す。

「なんで!?なんでそんな事言うの!?なんで…」

なんで、こんなことになっちゃったの??

「貴裕!やだよ!私…」

ダメだ。涙で視界がぼやける。

遠くに行かないでよ…!!

「東山さん!」

走ってきた星夜くんが私の両腕を掴む。

「うっ…うぅぅぅ」

私はどうしようも無くなってその場にしゃがみこむ。

星夜くんに両腕を掴まれたまま。