5年前のセーラー服

〜咲良〜

「ちょ、ちょっと、貴裕、腕、痛いよ…」

「わ、悪ぃ」

貴裕がパッと私の腕から手を離す。

「ね、ねぇ、どうしたの…?」

「お前さ、河原星夜と何話してたんだよ…」

!?

ど、どうしよう…

すぎだって言われたことなんか言えないし、タイムリープのことなんかもっと言えない。

「いや、それは…えっと…」

「なんだよ?俺に言えないことなのか?」

「そういう訳じゃ、無いけど…」

い、いや!そういう訳だよ!!

「お前さー、河原のこと好きなのかよ?」

「そんなんじゃないよ!!!!」

「なん、で、そんなこと言うの…??」

ダメだ。ここで泣いたら訳がわかんない。

ダメだ。ダメだよ咲良!!!