「何が?」

ストレートに告白をしても分かってくれないのは薄々気が付いていたけど…やっぱりね。

「みおが好きなんだよ」

「え?あぁ、ありがと!私も祥吾のこと好き…」
「その好きとは違うんだよ」

みおが言った「祥吾のことが好き」という言葉
幼馴染としての好きだとわかっているのに
心の中で喜んでいる自分に腹が立つ。

「祥吾、どうしたの…?」

俺がいつもと違うことに気が付いたのか、少し不安そうに顔を覗き込まれる

「みおさ、俺のことどう思ってる?」

「祥吾のこと…?好きだよ!とっても大切な人」

大切な人、か。

「俺もみおの事が好きだよ。でも、みおとはたぶん違う」

「…どういうこと。」

本当にわからないみたいで、俺が急に真面目な顔で話し始めたことに戸惑って目に涙をためている

「泣かないで?別に怒ってるわけじゃないよ?
ただ…俺の気持ちが伝わってほしいだけで…
ちょっとだけ話聞いて欲しい」

「うん…」

「俺がみおに言う好きは、幼馴染としてじゃなくてさ、彼女にしたいって言う好き。

ここまで言ったら、わかる?」

「…え、」

事実をようやく把握できてあたふたしている。
そんな姿がとっても愛おしい。もう重症だと、自分でもそう思うよ。