2度目の忘れられない恋





……それより、あの日の空さんのキスはなんだったんだろう


あんな事されたら、勘違いしちゃうよ…?



色々思い出しながら無理やり渡された服を着る

また殴られたら嫌だからね



「おいみお、早く出てこい!もう来られたぞ」


渋々リビングに行くと、



「おぉ、これはこれは綺麗なお嬢様だ。

うちの息子をよろしくね」


そこには若々しい社長と、よく似た綺麗な顔の息子さんがいた


「みお、座れ。

私たちは少し外に出てるから、2人でゆっくり話しなさい」


そう言って、父親2人は出て行った




「…はぁっ……」


お父さんが居なくなって、緊張の糸が切れ

床に座り込んでしまう



「大丈夫、?」


目の前にこられたことに驚いて後ろに下がってしまった


「ごめん、驚かせた…?

僕は大迫光って言います。立てる?」


「…は、い……」


肩を支えてもらいながらソファに座らせてくれた


「君…咲田実桜さん、?」


「…こんなにひどい顔しててもわかるんですね。」


今の私の顔はボロボロ

怪我をしてるとかじゃなくて、気持ち的にボロボロなんだろう。

ご飯だって食べる気になれないし、かなり痩せたと思う



「な、なんでこんなところにいるの?!

毎日ニュースで特番組まれるくらい話題になってる

誘拐されたって…」


なんでって、?


「……私にだって分かりませんよ

親とは縁を切っていたのに、、

このお見合いの為に急に現れて、知らない間に此処に…」


こんなに喋ったの、すっごい久しぶりだ…

普通に話せることが嬉しくて、どんどん涙が出てくる


…もっと欲を言えば、雷太くんや翔吾

空さんと、会いたい……



「…それって、本当に親父さんに誘拐されたってこと、?」


「…そうなりますね。無理やりですし」


こんなにズタボロで同意なわけないし、もっと楽しそうにしてるよね



「…じゃあ僕が東京まで送って行く。
警察にも連絡するし、」