『地味だったけど…でも、綾音は本当に輝いてた。佐竹さんのヘアメイクしてる時は特に…一生懸命さが伝わって来てさ。こっちまで元気になって。それから、いろんなとこで綾音を見かけて、気づいたら俺、目で綾音を追っかけてた…そのうち綾音を見るだけでドキドキして。メガネの奥の瞳、本当に可愛かったから』

顔から火が出そうだった。

『そんなこと、恥ずかしいから言わないでよ』

嬉しいくせに、強がってしまった。

『早く会いたい、撮影が終わったらすぐ行くから』

『うん…待ってる。このアパートも1人じゃ広いし』

『これからは、ずっと一緒にいられるんだな。俺、本当に思ってるんだ、もし、仕事がなくなったとしても、それでも綾音がいてくれたら、綾音さえそばにいてくれたら、どんなどん底からも這い上がれるって。本気でそう信じてる』

『…いるよ、ずっと一緒にいる。私も悠介君がいてくれたら、何があっても頑張れる』