悠介君と別れる…?

そんなこと…

『私は…悠介君と一緒に』

『うるさい人!サッサと別れなさい。悠介君がどうなってもいいの?週刊誌は面白おかしく書くわよ。私もいろいろ話しちゃうかも…ヘアメイクが男を誘惑して、女優をイジメてるって』

ひどいよ…

どうしてそんなひどいことが言えるの?

『とにかく早く別れてね。佐竹さんのヘアメイクも降りなさいよ。麻里さんにしてもらえばいいわ。あの人は、なんでも私の言いなりだしね。とにかく、あなたは目障りなのよ、もう現場に来ないで』

香さん…

私は、大きなため息をついた。

きっと、蝶よ花よと周りにちやほやされて育って来たのね。

人の気持ち、分からなくて、ある意味可哀想な人だと思った。

『悠介君が1番幸せになる方法を考えます』

私は、そう言って、電話を切った。