身長170センチで引き締まった細身体型のふーちゃんと、セミダブルのベッドに枕を並べて横になる。羽根布団の中で仲良く手を繋ぎながら。

子供の時から、お祖父さまのお屋敷や別荘に遊びに行くたび、お昼寝も夜もこうしていたから、今でもそれが二人にはごく普通のことで。
一実ちゃんには、アブナイ一族だとよく言われます。どの辺がどうアブナイのか、私にはよく分からないですけど。

「明日の夜は、ひさ兄のアパートに泊まるからさ。夕方まで時間潰すのに、どっか付き合ってよ」

「いいですよ。でも連休は忙しいって言ってましたし、ヒサ君、帰りが遅いんじゃないですか?」

ふと思って顔だけ横に向け、ふーちゃんを見やる。

「大丈夫。前も泊めてもらって、合鍵わたされてるし」

目を瞑ってる横顔は、見てて飽きないほどのアイドル系天使。

「それより顔見て、鳴宮にひとこと言ってやりたかったのに。旅行中とか、ほんとコロシテやりたい」

言うことが物騒すぎるので、困ります。