「あ、城ノ内!」

遠藤君が私を見て、表情を緩めた。
遅かったよ、という風に。

「あぁ、玲奈ちゃん。」

桜子の声のトーンが低い。……怖い。

「あっ!そうだ!」

声のトーンをあげて、桜子がパチンと手をたたく。

「ねぇ、3人で帰ろ!帰る人いないからさ~!いいよね?玲奈ちゃん!」