―「はい、到着。」


あたしは、髪も服もグシャグシャになってバイクから降りた。

心臓に悪い・・・。


ここドコだろ・・・


と、後ろから声が聞こえた。

「お~。アキラ達遅かったなぁ~。」

「ドコ寄り道してたんだよ~。」



「ちょっと遠くまでドライブをね。
 亜由がどーしても行きたいってゆ~からさぁ。」


「はッ!?
 言ってないし・・・ってか、ホントはあんなに乗ってなくても良かったってコト!?
 あたしが苦手なの見て楽しんでたわけッ!?」


「楽しかったでしょ♪」


アキラは満面の笑みで言った。


ドSだ。


「もぉアキラの後ろには絶対乗らないッ!!」


「じゃ~次はオレの後ろに乗りなよ~。
 アキラなんかつまんないでしょ。」

メンバーの1人が言った。



「おいおい~っ。」

「ぁははっ。」

アキラが困った顔をして言っている。


「そーだ、ここが俺らのたまり場。誰も来ねーし、バスケットゴールとかあって結構いいんだ。」


そーなんだ・・・。


「おーぃ、バスケしよーぜっ。」

 人数もちょうどだし。」


「えっ!?バスケッ?
 やるやるっ!!」

実はあたしは、小学校のころからバスケをやってたりする。
得意中の得意♪
たとえ相手が男だろーが負ける気がしない。


「なに、亜由バスケ出来んの~?」

アキラがバカにして来る。


「バカにしてると痛い目見るよぉ~?
 めっちゃ得意だし。」

「売られたケンカは買う、これ常識ッ!!
 やってやろーぢゃん。女子高校生に負けてたまるかっ。」