両想いになったあの日から。

扉を開けると知らない女子高生が
周りの目も気にせず店員さんにアプローチしていた。


「よー、元気かハヤト」


「あっユウト…とミナちゃん」


女子高生のことを気にせずそう呼びかけると女子高生はコソコソ話しながら席に戻った。
やっと解放された…って顔をしながらため息をついてハヤトくんが近づいてきた。


「久しぶりだねミナちゃん」


「相変わらずのモテモテだね」


ユウトに半分隠れながらからかってからハヤトくんに案内された席に座った。

お店にはオーナーとハヤトくんの2人が働いていて、お客さんは女性が多い…。
オーナーもそこそこ雰囲気のある人でハヤトくんもイケメンだから
2人狙いのお客さんも多いとか…。


「ユウトはコーヒーでミナちゃんは…カフェモカ？」


「うん、お願いします」


「おい俺にも聞けよ」


そんなユウトの言葉を背中にハヤトくんはカウンターの向こうに行ってさっそく取り掛かっている。


「俺の意見聞かないとかいい度胸だな」


そう言いながらハヤトくんのほうを見て笑っている。
その横顔を眺めながら2人の仲の良さに私も笑った。