「ナナが告られてる」
「ふーん」
まぁユウトは興味ないよね
「あっ!こっちくる」
「ちょっとナナ聞いてないんだけど!」
びっくりした顔でナナが立ち止まって私は全力で追い詰めた。
「ちょちょ…色々理由があるんだって」
「その理由が私は深く知りたいんですけど」
追い詰めているとユウトの冷たい声が響いた。
「もうすぐ授業はじまるけどサボるの?」
「「「あっ!!!!」」」
連れてきてくれた子は走って教室に向かった。
「ユウトは教室行かないの?」
「俺は次サボるもん」
顔色、表情、なにひとつ変えないで言うところがユウトらしいんだけど…
「とりあえず、3人で保健室行くか」
「えっ!私たちも!?」
私の手を取るユウト。
私はナナの手を取って引っ張られながら保健室に向かった。
「センセ、おはよ」
「あら浅川くん…とあんまり見ない池内さんと瀬川さん」
「女の子には色々あるらしいんだわ」
慣れた様子で話す先生とユウトをポカンと見つめていると
ユウトが奥に入っていった。
「センセ、こっち使う」
「あーあ、また先生怒られちゃうわ」
そう言いながら笑ってる先生は
たぶん、私たちがサボることを許した…のかな?
