「日本はドイツ・イタリアと同盟を結びましたよね。日独伊同盟!1940年でしたっけ?」

俺が思い出しながら言う。

「そうだ。そして、日本は十二月に真珠湾攻撃とマレー半島上陸により、アメリカとイギリスに戦線布告したんだ」

こうして、第二次世界大戦はヨーロッパからアジアに広がり、ドイツ・イタリア・日本などの枢軸国と、アメリカ・イギリス・ソ連・中国などの連合国との戦争になった。

しかし、1943年九月に劣勢に陥ったイタリアが降伏し、翌年の四月にはヒトラーが自殺。ドイツは五月に降伏し、ヨーロッパの戦争は終わった。

「アメリカ・イギリス・ソ連の代表がヤルタ会談でドイツの戦後処理を決め、ドイツのポツダムで七月に会談。そこで日本の無条件降伏などを求めるポツダム宣言がまとめられたが、日本はこれに応じなかった」

いつも、歴史を楽しく話す伊達先生の声が、いつも以上に暗い。授業でもそうだった。

ここから先、何が起こったのか俺は口にしたくはなかった。

1945年八月六日、アメリカは広島に世界で最初の原子爆弾を投下し、九日には長崎にも投下。多くの一般市民を犠牲にし、八月十四日、ついにポツダム宣言を日本は受託を決め、十五日に降伏。

世界大戦は、終わった。