「譜代大名とは、関ヶ原の戦い以前から徳川氏に従っていた親藩。外様大名とは、関ヶ原の戦いのころから従った親藩だ。幕府は江戸から遠い場所に外様大名を配置したんだ」

俺がそう言い、伊達先生が「そうだ」と頷く。恋雪と凪沙は目を回すばかりだ。

「後は、江戸時代には禁中並公家諸法度や武家諸法度など厳しい法令も出されたんだ」

俺がそう言うと、「法令といえば…」と凪沙が手を挙げる。

「面白い法令だったら、生類憐みの令があるよね!犬を大切にしましょうっていう法令!」

「それを出したのは、五代将軍徳川綱吉だな。しかしもっと重要なことも覚えないとダメだぞ!たとえば、徳川吉宗が行った享保の改革とかな」

「は〜い」

「えっと…江戸時代ってキリスト教禁止だったんですよね」

恋雪が訊ねる。俺は頷き、解説を始めた。

「江戸時代は日本は鎖国をしていたんだ。キリスト教を禁止にして、絵踏やキリスト教の人の宗教を変える宗門改を行ったりもしたんだ。それに反発して起こったのが島原・天草一揆。幕府に大軍を送られて鎮められたけどな」

先生にバトンタッチ!

「日本は長崎に作られた出島で、中国とオランダのみに貿易を許可したんだ。しかし十八世紀末から、外国船が日本に近づくようになった。幕府は異国船打払令を出したが、アヘン戦争で中国がイギリスに負けたことを知るとそれをやめたんだ。1853年、アメリカのペリーが浦賀に来航。翌年に日米和親条約が結ばれて開国となったんだ」