「そうだ。伊豆にいた源頼朝たちが平氏を倒そうと兵をあげ、1185年壇ノ浦で平氏を滅ぼしたんだ!そして、内乱の中指揮をとっていた頼朝は集まった武士と主従関係を結んで御家人とし、政治を整えたんだ。そして、国ごとに謀反人の逮捕などを行う守護と、年貢徴収などを行う地頭を置いたんだ!」

「あっ!そこからはわかる!鎌倉幕府を作ったんだよね!」

恋雪が目を輝かせる。

「頼朝は、武士の総大将として征夷大将軍となり、その後に鎌倉幕府をを作ったんだ」

「みつる、ご恩と奉公って習ったけど、これって何だっけ?」

「凪沙が首を傾げる。歴史が苦手な凪沙が覚えていたことにびっくり!

「将軍が御家人に対し領地を保護することをご恩、御家人が忠誠を誓って戦いの時に命がけで戦ったことを奉公って言うんだ。この主従関係を封建制度って言うんだぜ!」

「頼朝が死んだ後はたしか、頼朝の妻の政子の実家の北条氏が実権を握ったんだよね」

恋雪が展示されている鎧を見ながら言った。凪沙も「政子さんって強い女性だよね!承久の乱っていう戦いの時に御家人を団結させたんでしょ?」と言っている。

二人とも、歴史を勉強するようになったのか!

俺は密かに感動しながら、「そうだ!」と頷く。

「北条氏が代々執権となって行った政治を執権政治と言うんだ。承久の乱が起こった後は、幕府が朝廷の監視と京都の警備を行うために六波羅探題を設け、御成敗式目という法律も作られたんだ!」