俺の目が光る。

「オッケー!解説ターイム!」

俺がそう言うと、恋雪と凪沙が「おお〜」と拍手をする。

「1086年、藤原氏による摂関政治をおさえ、白河上皇が院政と言って、天皇が位を譲って上皇となった後も実権を握って政治を行うということを始めたんだ!そして、地方の武士が貴族を主人とし、多くの家来を従えて武士団を作ったんだ。中でも、源氏と平家が有力だったんだ!」

「源氏と平家ってあの壇ノ浦の戦いの…?」

凪沙が訊ねる。俺は「そう!でもそれはまだまだ先の話だ」と言って続ける。

「1159年、院政の実権をめぐる保元の乱・平治の乱が起こったんだ。戦いで源義朝が平清盛に敗れ、義朝の子供の頼朝は伊豆に流されたんだ」

「平清盛って、武士として初めて大政大臣になったんだっけ」

凪沙がそう言い、恋雪も記憶を辿る。

「えっと……あとは、神戸の港を整備して日宋貿易を行ったんだっけ?」

「うん!正解!」

俺は頷き、説明を再開する。

「さらに藤原氏と同じように娘を天皇の妃にして、生まれた子供を天皇にしたんだ。しかし、平氏による独裁的な政治は他の武士たちの反感を買ったんだよ」

「それで壇ノ浦の戦いが起こったの?」

恋雪が緊張したように訊ねる。劇はちょうど壇ノ浦の戦いをしているところだった。