食事会はあっという間に終わり、いつの間にか外は真っ暗になっていた。 「すみません長居しちゃって」 「優くんって実は真面目くん? ふふふ 気にしなくていいのよ」 お兄ちゃんと宮村くんのお母さんの会話を横目に 私は靴紐を結んでいた。 「できんの?」 「えっ」 横から聞こえた声にびっくりして振り向くと しゃがんでいる宮村くんが私の靴を見ていた。 「で、できます…」 私はそういって靴紐を結び終えると急いで立ち上がった。 すると肩をぽんぽんと叩かれて、ゆっくりと振り返った。