初恋リターンズ。

靴から足を出して振り向くとドアの前で宮村くんがこっちを見ていた。




「くっ、靴紐…ありがとうございます…」




宮村くんは少し驚いた顔をしてまた笑った。




「遠い」


「あっ」




たしかにこの距離でお礼は変だったかも。

もうちょっと考えたら分かったことなのに…


とぼとぼ歩き宮村くんのそばに行くと、宮村くんはドアを開けて後ろに下がった。


先に入れてくれるんだ…



私はぺこっと頭を下げて部屋の中に入った。