指先で雫を払い、涙目の知海がキッとこちらを睨み付ける。





「……真雪、昨日病院に運ばれた。熱が酷くて……学校行く前に倒れたの」




聞いた瞬間、





口の中がカラカラに渇いて、




心臓がおかしな鼓動を打ち始めた。






「毎日毎日……ここでアンタを待ち続けてた……。昨日だって、ここに来たくて熱あんのに制服着て……」





真雪が必死に俺を求めてくれてたのに、




俺は何してたんだ?





真雪に試されたことをグチグチ引きずって、





学校も適当にサボって、



サッカーも投げ捨て、




好きでもない女とセックスしてた……。





俺は、






最低だ。






全身に溢れ出す悔しさで、拳を思い切り握り締めた。